ボートオーナーの皆さん、竿・リールのタックルは潮抜きするけど、船外機の水通しはサボっていませんか?

潮水は金属パーツを簡単に腐食させてしまったり、潮の結晶が出来てオーバーヒートの原因になったりします。放置という行動が一番の天敵と言うのは、釣り人が一番身近に感じていることなのかも知れません。

船や車も時間がある時はちょっとだけでもメンテを行いたいですね。

船のエンジンを水通しするメンテナンスのことをエンジンフラッシングと言います。

※2023年4月現在 生産終了となっております。

ヤマハの船外機ならワイズギアの洗浄キット「ソルトル」がおススメ
ヤマハ発動機のワイズギアさんから販売されております「ソルトル」をチョイスしてみました。
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船外機を潮害から守ってくれる守護神ソルトルさん、バカ高く税込み36000円也

サドーパティー製のパーツ屋さんの水通しマシーンなら1万円台~2万円台であるのですが、信頼のヤマハブランドということでサクっとワイズさんのソルトルを導入。

注意しなければいけないのが、船外機が150馬力以上の大きなエンジンになると水圧が必要なことと、ホンダの船外機は水圧が掛からないと内部洗浄出来ないらしく、ちゃんとした洗浄ポンプを用意する必要があるとのことだったでした。

ヤマハとスズキはサードパティ―製の洗浄ポンプでも水通しが出来るとのことでしたが、良いものを一台持っていたら気持ち安心ですね。

今回水通しするエンジンはヤマハF130Aになります。

真水洗浄作業で用意するもの
初回で用意するものリスト
  1. ソルトル本体
  2. 付属のホース2本
  3. 付属の接続ジョイント1個
  4. バッテリー
  5. 20Lの真水・150馬力以上は20L以上
  6. バケツがあったら便利
2回目以降で用意するもとリスト
  1. ソルトル本体とホース一式
  2. 20Lの真水・150馬力以上は20L以上
  3. バケツ
  4. バッテリー
2回目以降はバッテリーさえあれば真水を用意する手間だけなのでとっても簡単です。


初回はホースの組立(めっちゃ簡単)
付属のホースが2本同梱されてありますので、水道ホースに使われているアタッチメントに給水側と吐出側に挿し込みます。

手前が給水側、奥が吐出側です。ポンプに印のステッカーが貼ってありますのでご確認ください。

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付属のジョイントが特注ですので紛失しないようにご注意ください。

吐出側のホースの先端にセッティング
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ホースが用意出来たら早速セッティングしてみましょう
ヤマハさんの船外機はエンジンを起こしたままの状態で洗浄出来るのが何よりのメリットです。

船外機を正面から見た時に右側にある冷却水のホースをつなぎ直します。
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バルブを外すと簡単に分離できます。
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黄色のパッキンが一枚付いていますので、海に落とさないように厳重注意です。

予備のストック用に黄色のパッキンを早めに手配しておくと安心です。

黄色のパッキンが付いているホースにジョイントを接続
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はい。終了です。めっちゃ簡単接続!

早速水通しをやってみる
間口が90㎜以上の水タンクなら、ストレーナを水タンクに入れることが出来ればそのまま吸水できます。下のタンクみたいに大きな間口のある容器がいいですね。リンクしているタンクは間口の広さは不明ですのでご注意ください。参考例です。


バッテリーに電源接続、ワニ口クリップなので挟むだけでラクチンでした。

赤を+極 黒が-極
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これで準備完了!

バッテリーに繋ぐ時は+極から、外す時はー極の順番です。

本来なら給水ホース内に水を溜めて空気を逃がすことによって、ビルジポンプがエアーを噛まないように「呼び水」をするのですが、噂によると高性能な真空ポンプなので呼び水の心配はないと先輩談

ソルトルを選んで良かった要素No.1は面倒な呼び水要らず

スイッチを初めて入れてからの一発目はエアー噛み噛みの状態から始動しました。本来ならモーターの焼き付きの原因になりますので真似はなさらないでくださいね。

※真空ポンプの性能の良さを実証するためにネタで呼び水なしで行いました。
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スイッチを押すとポンプ始動。僅か2~3秒であっと言う間にエア噛み解消。

真空ポンプはネ申

毎回呼び水をやっている時間を考えると、サードパティ製のポンプよりソルトルでサクッと洗浄した方が早い!何回も念を押しておきますが、ポンプのエア噛みは極力避けてくださいね。時間ファーストな方だけ。
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スイッチを押し続けなければならない面倒さはありますが、超絶真水洗浄をやっている感が実に気持ちいいです。

36cmサイズのバッカンに12Lの水を入れて、5分掛からない程度で洗浄出来ました。

ソルトル本体は立てた状態で使用するように注意書きがありました。

簡単に洗浄するなら10L、がっつり洗浄するなら20L 150馬力以下のモデルの場合
時間がなくて簡単に水通しするなら10Lでも結構な量が通ります。船外機の冷却水が入れ替わるのが、おおよそ1Lくらい入っていると言われておりますので、10Lならサクッと洗浄したいときにピッタリです。

がっつり水通しするなら、まずは10L水通ししてから15分程度放置してからまた10L水通しの2段階方式で塩分を溶かす感じの水通しがいいのではないかと考えております。

先輩船乗りに訊いたら水通しは凄く重要
エンジンは軽自動車と同じくらいの価格なので、壊れたら超が付くほど痛い出費に繋がります。

日ごろのメンテナンス次第では1000時間を越えたあたりから性能差が出てくるとのことですので、メンテ次第では1000Hでもバリバリなエンジンであって欲しいと願うばかりです。

幸いにもヤマハのエンジンは頑丈でメンテ次第では1000H稼働しても故障も少なく活躍してくれるそうです。

船外機のメンテナンス3箇条
  1. 日ごろの水通し
  2. グリースアップ
  3. エンジンオイル交換
他にも電装系の細かな注意点などあると思いますが、まずは潮っ気とオイルやグリスの劣化に気を付けていればクルマと一緒で長く付き合っていけそうです。

まとめ
ソルトルは本体のお値段は高いですが、真空ポンプでエア噛みに強くて使い勝手が凄くいいです。

真水を用意する手間は掛かりますが、あっと言う間に洗浄が出来ます。

ソルトル自体の作りは簡単でメカに詳しい方なら自作出来てしまう気がしますが、作るのが面倒な方なら迷わずソルトルで良いのではないでしょうか。

20Lを水通しするなら10分程度ですので簡単にメンテ出来ます。

末永く船外機と付き合っていくために必須の道具だなと実感した次第でした。

本文追記 2023年 4月18日