2011年発売の11バスワンXTから6年、遂に新型の17バスワンXTが発売となりました。

2023年も型変わりせずに現役モデルです。
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出典:シマノHP https://fish.shimano.com/ja-JP/product/reel/baitlurecasting/a071000002jtv8oaat.html


 エントリーベイトキャスティングリールの位置づけであるバスワンXT。今ではエントリーモデルとは思えないほどの性能&デザインで中級者~上級者まで楽しんで頂けるスーパーリールとなっております。


 そんなハイスペックに進化したバスワンですが、ベイトリール初めの一台として多くの方が使ったことがある思い出のリールなのではないでしょうか?そんな私もその一人です。


バスワンは安いがやや重い、今や200gちょいのリールで重いと感じない人用のリールである
 

 バスワンはエントリーモデルなんですが、一つ上の上位機種のスコーピオンの前作モデルと性能がほぼ同じ、厳密に言うとベアリングの数とボディやパーツの素材違いでリール本体の自重が重いだけと言うお買い得感満載のリールなのである。


 11年バスワンXTは店頭価格約7000円ながらも1万円台のリールの性能と遜色ないと私の周りでは高評価で、バス釣り歴20年~30年のベテラン勢がこぞって使ってるほど(笑)国産の古いロープロ型ベイトリールと比較すると当時なら3万4万のハイエンドクラス以上の飛距離がでてます。


※2019追伸  YouTubeに村田基さんがおススメの初心者さん向けベイトリールはバスワンXTだ!とアップされています。当時の赤メタ(赤メタニウムXT)と同等ということは、お手頃価格帯のリールでありながらも存分に楽しめる性能ですよと説明されてありました。10:00の所からバスワンの説明が始まります。






 しかし、店頭価格が約7000円~なだけに、ボディ剛性はお値段程度。大きめのお魚とファイトするとサイドカップ(SVSのオープンハッチ)辺りがギシギシと軋むんです(笑)でも知り合いはデッカイ真鯛釣ってましたので、ロクマルでも大丈夫と思われます。

 
 11モデルは飛距離は合格ラインでもボディ剛性が不満点でしたね。今回の17バスワンは16カシータスのボディをヨコテンで流用したところが最大の売りとなっております。その恩恵か、ボディ剛性が飛躍的に向上しておりました。


カシータスボディの剛性アップによる恩恵


 11バスワンXTでは抵抗があるクランクベイトを巻いている時、ボディ剛性が良くないせいか、巻き上げノイズがロッドのブランクスに伝わって反響するほどでした。これって管釣トラウトやシーバス、メバルをやってる方だと分かるのですが、リトリーブ主体の釣りでは一番ダメな奴。ベアリングガタガタのスピニングリールを使っている感じです。


 17バスワンXT、カシータスボディ採用による剛性アップで巻きノイズが一層静かになりました。カルカッタコンクエストと比べてはいけませんが約7000円のリールとしては1つと言わず2つ上のリールと遜色ない感じです。

 
目隠しして渡されたらスコーピオン70かカシータスなのか17バスワンXTなのか判別付かないレベルです(笑)


気になる飛距離や回転性能は?
 

 ザックリ書きます。体感ですが11バスワンXTより飛距離が2~3mは軽く伸びます。いつも行く河川の対岸カバーはカシータスできっちり攻めれる飛距離です。11バスワンXTだと一生懸命投げてやっと届く感じ。それが、17バスワンXTだとカシータス同様に楽々届きました。ってことは回転性能が上がってますよね。上がってないと新型の意味がないんですが(笑)


 私は競技仕様や遠投スタイルがメインではない近距離カバーフィッシャーマンですので、滅多に遠投はやらないのですが【新製品のベイトリールに求める事】は低速域での回転の立ち上がりと伸びを一番の要点に置きます。理想は贅沢ながらもカルカッタコンクエスト。10年使っても惚れ込み続ける回転美(笑)5gの小型プラグでもアキュラシーが出せるのは最強の道具ですね。

 
 そんな回転美をカシータスはなかなかのレベルで再現してくれて感激したのが昨年2016年のことですが、今回の17バスワンXTも約7000円の価格帯ながら高い次元で実現してくれています。カシータスに比べると初速は同等で素早い立ち上がりなのですが、伸びがもう一歩のところ。14スコーピオンより遥かに伸びますが(笑)お値段にしては上出来です。


SVSとメカニカルブレーキの調整方法 

 初期設定ではSVSのシュー(ブレーキのロック)が2つブレーキ状態です。メカニカルブレーキ(ハンドル横にあるツマミ)を強めに掛けないとバックラッシュの頻度が高かったので、もう一つSVSブレーキを掛けたらメカニカルブレーキの幅が広がりました。バックラッシュもほぼなくなりました。おススメはSVSブレーキを3つ!あとはメカニカルブレーキで調整が吉!

まず、SVSハッチのロックを解除します。
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サイドカップを下へスライドさせます。ちょっと硬いです。初めてでわからない方は無理をせず釣具屋さんなどで尋ねてみてください。
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SVSサイドプレートに落下防止の機能が付いていませんので開閉の際は水辺から離れて作業しましょう!
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SVSのシュー(ブレーキのロック)を一つ追加で機能させます。爪でカチッとロックより上に持って行きます。綺麗に遠心力ブレーキがかかるようにベンツマークのように3か所掛けるようにしております。
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お好みのSVSブレーキ調整が完了しましたらサイドカップをもとに戻してメカニカルブレーキで微調整を行います。時計回りでブレーキが強くなります。初めは強いブレーキから調整して行きます。
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メーカースペック

ギア比                   7.2:1

最大ドラグ力               49.0/5.0

標準自重(g)               210

ボールベアリング            4S A-RB

ローラーベアリング            1

最大巻上長(cm/ハンドル1回転)  77

糸巻量  ナイロン(lb-m)       12-130・14-110・16-100

私の場合は20lb・100m巻きのナイロンラインを50m×2回に分けて使っています。
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7.2:1のギア比設定は色々視野に入れて設計された感じ


 時代の流れかハイギア設定だけのラインナップになっているのがさみしいですね。6.3:1が選べればもっと売れた予感がします。今やバス釣りもハイギア全盛、ついでにと言うより確信犯でソルトルアーマンも視野に入れた設計になっているのでハイギアオンリーなんでしょうね。ボディサイズが200から150サイズにダウンサイジング。それにともなってスプールもミディアムクラスのスプール搭載で0.8号~1.5号の良く使われる号数のPEラインを巻いた時の死に糸ゾーンの削減。実にバランスよく設計されたリールだと言うことがうかがえます。ドラグも最大5kg、実釣で3kg掛かれば真鯛がらくらく相手出来ますね!


まとめ
 
 お値段以上バスワン です。ワンランク上のカシータスのハイギアモデルを買うのがダルい方はバスワンでもかなり充分だと思います。ただ、17バスワンXTにはローギア設定がございませんので、どうしてもローギアが欲しい場合はカシータスかスコーピオン70に頼らざる得ないですね。

 昨年から感じているのですが、バス釣りは高級思考から倹約思考がトレンド時代到来で、シマノではバスワン~スコーピオン70やカシータスを、ダイワではタトゥーラSV TWなどのお値段以上に使えるエントリー~中級機種をいかに上手く取り入れていくかがトレンドなのではないかと感じております。

2023/0/4/11
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